「役員借入金」「事業所得」について

①事業承継時に問題化する「役員借入金」にご注意を!
 同族会社である中小企業においては、運転資金として、また諸々の立替金として、オーナー社長やその親族が会社に対して金銭の貸付を行っているケースがあります。
 業歴の長い会社だと、長年の貸付の結果、役員借入金の計上額が数千万円にのぼることも珍しくありません。
 役員借入金の存在が問題となるのが、その貸付を行っていた役員に相続が発生したときです。
 会社に対する貸付金は役員個人の財産であり、元金額で評価され、相続財産に算入されます。(財産評価基本通達204)
 すぐに会社から貸付金の返済してもらうことができる状態であれば良いのですが、そうでない場合、実質的に換金価値のない相続財産となってしまい、相続税が発生した場合、相続人は自分の手持ちの現預金から納税資金を捻出しないといけなくなってしまいます。
 では、後々このような問題を避けるため、多額の役員借入金がある場合には、その役員の生前に少しでもその借入金を減らす対策とともに納税資金の準備をしておいたほうがよいでしょう。
 たとえば、役員が高齢で早期に貸付金債権を解消したいような場合には、債権放棄できる部分は債権放棄をし、それ以外の部分は株式に変換した後、株価下落時に子供たちに贈与する、というのが有効かもしれません。
 貸借対照表の役員借入金の金額をチェックしていただき、「あっ」と思ったら、早めの解消方法を一緒に検討して行きましょう。

②事業所得と業務上不可欠な必要経費
 会社が支出した経費は必ず費用になると、勘違いしている方がいらっしゃることがあります。会社で支出しても経費にならない場合もありますので注意が必要です。
 最近、国税不服審判所から、「法人が役員のために負担した経費であっても、それが業務遂行上必要でないと判断されるものであれば、本来役員個人が負担すべきものであり、その費用は役員に対する給与に該当する。」という事例が公表されました。
 端的に、事業活動の一環として支出する経費については、その全てが経費として認められるわけではないというものです。経費として認められるためには、事業関連性及び必要性が証明できるかが、ポイントになります。

 過去の公表判決事例では、司法書士業を営む者が支出したロータリークラブの入会金等については、そのロータリークラブの活動が司法書士としての「業務」を行う上で直接必要ではないとして、必要経費に該当しないと示した事例があります。

 事業主の主観で判断はしてはいけないということです。
 事業関連性等は支出の趣旨や目的等を含め、あくまで客観的な視点で判断される事になります。
 なお、事業所得等の必要経費には、あくまで事業を行う上での経費が該当するため、当然ながら、家事上、プライベートの支出については、必要経費の額から除かれます。

無料相談受け付けます!

お問い合わせ

相談無料!今すぐ問い合わせ 058-223-0212
[受付時間] 平日9:00〜17:00

powerd by formy(フォーミー)

岐阜でWebと言えば、株式会社リーピー!